あなたを育ててくれた「親や家族以外」で今までの人生で感謝をしたい方はいますか?
「ある人と出会ったお蔭でフリーターだった自分が、今では正社員として会社の中核を担う存在になることが出来た」
「孤独だった自分を迎え入れてくれたお蔭で、今では沢山の友人が出来た」
人生が不調だった時に助けてくれた恩人の存在のことです。
恩人の存在はとても大切だと思いますが、その恩人からいつまでも「俺のこと、私のことを感謝しろ」と直接的もしくは間接的に言ってくる恩人ってどう思いますか?
高圧的に「感謝しろ」とまではいかないにしても「いつまでも感謝してね」と言った空気を何となく出してくる人も含めてです。
恩人の方であればいつまでも感謝するべきなのは分かりますが・・・
そこで、今回は「昔に恩をくれた人間のことは、いつまでも感謝しなければいけないのか?」について書いていきたいと思います。
将来に悩む後輩を救った先輩の話し
まず初めに、例え話しを書きたいと思います。
ここで登場する人物は「20代後半の先輩(あなた)」と「20代前半の後輩」の2人です。
若い頃先輩であるあなたの後輩が「将来の自分がどうすれば良いか分からずに悩んでいた後輩(当時20代前半の男性)」に社長とあなたが2名で共同経営している小さな会社を紹介しました。
後輩は社会人経験がほぼゼロだった為、紹介したあなたは後輩に対して仕事のイロハをゼロから教え込んで育てていきました。
その後輩もどうやら仕事にとても興味があり、仕事を紹介してくれた先輩のことをとても尊敬しているため、一生懸命仕事に打ち込んでくれました。
仕事では「色々な失敗や苦労」をしながらも、一生懸命頑張っていくうちにみるみると成長していきました!!
仕事を紹介したあなたは、後輩を育て終えてからは新しいことがしたくてその職場とは円満に退社をしました。今でも会社の社長とは仕事で良い関係を築いています。
また、後輩は先輩であるあなたが退社する時にとても悲しがってくれて、涙を流す程感謝してくれました!!
そして数年後、後輩が在籍している会社はまだ小さいながらも社員数が約10名にまで人が増えて、当時その職場を紹介したあなたの後輩は、社長の次に偉いNO2のポストまでに数年で登り上げました。
この時あなたが育てた後輩の年齢は30代前半と、社会人として油に乗っている時期です。
そんな後輩と久しぶりに再会した時に感じた違和感・・・後輩の先輩(あなた)に対する「態度」「口調」が当時の謙虚な後輩の態度と違い、横柄になっていました・・・
「恩を与えた人」と「恩を貰った人」の価値観について
長々と例え話を書かせて頂きましたが、「人生に迷っていた後輩へ、先輩が手を差し伸べて後輩を一人前に育てました。」そんな後輩は「先輩のことを大変感謝しています。」
ただ、数年後その後輩に会った結果、手を差し伸べた先輩に対する態度が当時と違い「横柄になった」
簡単にまとめると上記の様な内容化と思います。
さらに極端に言うと、「恩を仇で返された」と「恩を与えた先輩側の立場」から感じた内容になるかと思います。
一方後輩の立場からすると、人生で悩んでいた時に助けてくれた感謝はあります。
ただ、今は「会社の重役を担う立場として昔とは違います」と言った考えがあるのかと思います。
恩を与えた方と恩を貰った方それぞれに価値観があると言った話しです。
今回例え話で伝えた内容を「さらにタチの悪い内容にした話し」も世の中には沢山あるかと思います。
「孤立していた人間をグループに迎え入れた結果、迎え入れた人間をいじめる立場になった。」
「会社を立ち上げた時は資金繰りに苦労していたから協力したのに、会社が順調になったら協力してくれた人を裏切った」
上記の様な「親身になって協力してくれたのに、結果的には協力してくれた人を切られた」と言った内容です。
これらの内容を見たり聞いたりした時に思うのが、恩を与えた人からしたら裏切られた気分で「とても腹立たしい」と思うことがあります・・・
ただ、「恩を貰った人側の考え」もあるわけです。恩を与えた方からすると「感謝の気持ちは持っていて欲しい」と言うのが本音ですが、恩を貰った人側からすればその押し付けが嫌なのだと思います・・・
「いつまで感謝すれば良いのよ」と「恩を貰った人」が思う気持ち
恩を与えた人はいつまでも恩を忘れないで欲しいと思っている中で、恩を貰った人は「その恩いつまで感謝すれば良いのよ?いつまでもあなたの言いなりなの?」と言った気持ちを持っているのかと思います。
恩を与えた人に考えがある様に、恩を貰った人にも主張があるのが本音です・・・
その為、「いつまでも貰った恩に感謝している筋合いはない」と言う意見も共感出来る部分はあります。
いつまでも押しつけがましく「感謝しろ」と言われて鬱陶しく感じてしまうこともあります・・・
本来なら恩を与えた人は良い人間なのに、「自分がやってやったんだぞ!!」アピールをし過ぎると、恩を貰った人からすると鬱陶しい存在なってしまう為、恩を与えた方はいつまでも感謝の念を持ってもらうことを考えない様にする事が重要です。
「恩を与えた人」と「恩を貰った人」はお互いを尊重することが重要
恩を与えた人は「感謝を押し付け過ぎない様にする」恩を貰った人は「恩を与えた人のことを邪険にしない」と言うのが一番理想的な関係であるかと思います。
この一番理想的な関係を作る為にはどうすれば良いのでしょうか?
答えは「恩を与えた人」「恩を貰った人」共に謙虚な気持ちを持つことです!!
謙虚な気持ちとはいつまでも互いの間で主従関係を持つと言うことではなく、お互いの良い所を見ながら接する関係を持つと言うことです。
恩や感謝と言う行為に対して重荷に感じず、相手の長所と軽く接する気持ちを持ってみることが重要です。
お互いの付き合いで嫌な所が見えてしまうことがあるかもしれませんが、そんな時でも「恩を押し付ける」「恩を蔑ろにする」行動を取らない様に注意してみてはいかがでしょうか?
人間「喜怒哀楽」の細かい感情がある為、「相手の良い所見ていこうね」なんて綺麗事と言われてしまうこともあると思いますが、綺麗事を否定し過ぎずに少しは実践してみるのも重要かと思います。
「困っている人に恩を与えた人間性は立派です。」「恩を貰える様な人間も人を引き付ける人間性が立派です。」
最後に言いたいことは、「恩を与えた人」「恩を貰った人」共に人間として魅力的であると言う気持ちを忘れずに自信を持って頂ければと思います。